このページの本文へ

野田村 中野 琢磨  平成30年11月就農(就農2年目)

2021年第8号

 

中野琢磨

野田村

 中野 琢磨

【就農時期】

 平成30年11月(就農2年目)

 

中野琢磨2

 

【経営概要】
 就農時:菌床しいたけ 2.8a(2棟)
 現 在:菌床しいたけ 4.2a(3棟)
【就農形態】 新規参入
【技術習得先】先進農家
【農地】借地 18.8a
   (うち4.2aを転用して、菌床しいたけハウス3棟を建設)
【活用した資金・事業】
青年等就農資金、農業次世代人材投資資金(経営開始型)、
いわて地域農業マスタープラン実践支援事業 等
【就農計画作成指導】 先進農家、野田村、JA、普及センター等
【主な販売先】JA
【労力】人(本人、両親、パート4人)
【資本装備】ハウス3棟(エアコン等の施設設備有)、予冷庫
 
就農の動機やきっかけ
 東京のIT企業に就職していましたが、東日本大震災で被災した実家の再建と復興に関わりたいと決意しUターンしました。地元ではJA新いわての臨時職員として働いていましたが、農家の皆さんと接する中で菌床しいたけを知り、興味を持ちました。菌床しいたけは、当初は、自然・天候の影響を受けるリスクが少ないこと、狭い土地でも高収益であることが他の作目と違うことに魅力を感じ、就農を決意しました。
 
就農に向けた準備(農地、住宅、資金の確保等)
 青年等就農資金、いわて地域農業マスタープラン実践支援事業などを活用し、菌床しいたけハウスや施設設備、予冷庫等を

整備しました。

就農してみての感想

 毎日がリアル農業経営シミュレーションゲームのようで楽しく営農しています。経営の「課題」がゲームでいうところの「ミッション」みたいな感じでどのように解決するか考えていくのも面白いです。もちろん経営がうまくいかないと自分自身の生活に影響してくるため、緊張感を持ちながら頑張っています。

経営の特徴

 IT企業に勤めていた経験を活かし、クラウド会計ソフトを導入し、経理・税務は自己完結しています。スマホとPC間のクラウドで営農データの管理を行うことで、常にデータを分析し、経営状況を把握しています。収支計画書は随時アップデートし、シミュレーションに使うなど、単なる技術者ではなく、農業の経営者になれるように意識しています。

地域からの支援

 研修でお世話になった先進農家の方は現在でも良き相談相手となっており、時々様子を見に来ていただいています。また、同時期に就農した同世代の農業者もいるため、互いに情報交換を行い、切磋琢磨しています。関係機関・団体には、定期的に巡回してもらい、支援を受けています。

課題と今後の対応

 菌床しいたけの単価の向上が課題です。今後は、菌床しいたけの適正管理による品質の向上やパック販売への対応をしていきます。

今後の目標

 専門性の高い作業に集中するため、専門性の低い作業はアウトソースすることで農福連携に取り組んでいきたいです。また、温度、湿度、CO2濃度をモニタリングできる安価なリモートセンサーを自作し、労働負荷の軽減を検討しています。

就農希望者へのメッセージ

 自分のやる作目を好きになるのが成功への一番の近道のような気がします。その「好きだ」という熱意があれば、どんな困難にも向き合って乗り越えることができると思います。また、様々な人の支えがあって農業ができているため、謙虚でいる姿勢は大事ですし、公的資金等を活用させてもらっている以上、農業を通して社会に貢献していく責任があると自分は考えています。


掲載日:2021年08月03日